「シシトウ」を育てよう
種まきから収穫までの具体的な栽培方法
唐辛子の中でも辛味が少なくて、毎日の食卓に取り入れやすい野菜の一つがシシトウです。
中が空洞になっている果菜類なので、家庭菜園でもとても育てやすいのが特徴です。
収穫量もかなり多いので、楽しい栽培になるでしょう。
シシトウは、保水性と排水性のバランスが優れている土を必要としています。
適正なpH値は5.5〜6.5で、酸性の土壌には弱いので種を植える前にしっかりと酸度調整しましょう。
種から育てることも可能ですが、苗を育てるのに70日から80日ほどと時間がかかり、温度管理も難しいので初心者は苗を購入して栽培するのがおすすめです。
プランターで育てる場合、赤玉土小粒6、腐葉土3、バーミキュライト1の割合で混ぜたものに、苦土石灰と化成肥料を少し混ぜて一週間ほどなじませておきましょう。
シシトウは乾燥に弱いので、水やりの回数は多めが良いでしょう。
1回の水やりの量も多くするよう意識して下さい。
なお、夏場は日中ではなく朝や夜などに水をやるのがおすすめです。
根をしっかり張り、多湿の状態を嫌うのがシシトウですから、深さが20cm以上ある深型のプランターを選びましょう。
よく日に当てることで、成長がスムーズになります。
代表的な品種ご紹介
開花から2週間~20日ほどでシシトウは収穫できます。
小さなうちに収穫することで、長く収穫を楽しむことができます。
中でも、たくさんの量を収穫でき、甘みが比較的強いシシトウである「甘ししとう」は家庭菜園におすすめです。
初期から終盤までしっかりと収穫でき、作りやすいだけでなく、風味が豊かで甘く、柔らかく苦みがないのが特徴です。
シシトウの柔らかさと唐辛子の旨味がしっかり合わさっているので、毎日の料理にも使いやすいでしょう。
おすすめの調理法
シシトウはベータカロテンを豊富に含んでおり、抗酸化作用に高い効果を発揮します。
不溶性の食物繊維も多く含んでいるので、便秘解消や整腸作用にも効果が期待できます。
他にもカリウムやビタミン類が多く含まれている栄養豊富な野菜であるシシトウは、めんつゆで炒めたり、甘辛く佃煮にするといったレシピが人気です。
煮物に添えたり、野菜炒めの具にするなど、楽しみ方は多彩です。
育てる上での注意点
美味しいシシトウには、ハダニ、カメムシ、ヨトウムシをはじめとした、ありとあらゆる害虫が発生します。
特に夏場には害虫がよく発生するので、マルチや薬剤を使って対策しましょう。
シシトウは乾燥に弱いので、乾燥状態に注意し適度な水やりを意識するのが重要です。
1か月もしないうちから収穫が楽しめる苗購入スタイルであれば、適度な水やりと肥料だけで初心者でもたくさん収穫できます。